研究レポート

糖脂質(LPS)素材配合粉末豆乳の骨代謝改善効果実証試験

高齢者が健康的に生き生きと生活ができる社会作りは、超高齢化社会を迎える日本において重要な課題となっています。高齢化に伴って現れる疾病のひとつに骨粗しょう症があります。特に女性は、「閉経」後の女性ホルモンの急激な低下によって、骨粗鬆症のリスクが高くなることも知られており、日本における骨粗しょう症患者は1000万人に達すると言われています。骨粗しょう症は骨折を招くことで寝たきり状態や認知症への引き金になります。従って、骨粗しょう症の予防は、高齢者が健康に生活するため、ひいては医療費削減のためにも、重要性の高い課題といえます。

さて、糖脂質(LPS)は骨代謝を促進することが知られています。そこで、骨粗しょう症予防に有効性が認められているイソフラボン(女性ホルモン:エストロゲン様作用を持つ)を含む豆乳をベースに、骨の成分であるカルシウムを強化し、さらに糖脂質(LPS)素材(パントエア菌由来;IP-PA1含有)を配合した粉末豆乳を試作し、40歳以上の女性を対象として、骨密度の推移の影響について調べました。

骨に関するダブルブラインド試験

試験品 プラセボ 乾燥豆乳
試験品 乾燥豆乳+LPS(600μg/包(12.5g)で配合)
被験者 対象 女性
ビタミンD,イソフラボンを含むサプリメントや医薬品を服用していない。
高カルシウム血症患者、骨粗しょう症患者、がん患者でない。
年齢 40歳以上80歳未満
人数 48人t(うち、26人がプラシボ摂取)
試験方法 種類 無作為割付、ダブルブラインド
摂取 1日1回飲用
期間 3ヶ月(摂取終了から2ヶ月後に追跡調査)
評価項目 体重、体脂肪、BMI
骨密度、骨代謝マーカー(BAP、NTX)、血中カルシウム
調査機関 NPO法人環瀬戸内自然免疫ネットワーク
一般財団法人三宅医学研究所附属セントラルパーククリニック

 

調べた項目のうち、閉経前女性の骨密度について統計的有意差が見られました。すなわち、対照品群は、3ヶ月の間に統計的有意差をもって骨密度が下がっているところ、試験品群は、スタート時と3ヵ月後の骨密度に統計的有意差がないので、スタート時の骨密度が維持されていることが示されました。

図1 パントエアLPSは、閉経前女性の骨密度を維持する働きがある

図1 パントエアLPSは、閉経前女性の骨密度を維持する働きがある

糖脂質(LPS)による骨密度維持のメカニズムですが、
骨は、体を支える骨格になっていることはもちろんですが、カルシウムのリザーバーともなっています。骨は、カルシウムを貯蔵するとともに、必要な時にカルシウムを放出しているので、常に、削ったり作ったりという代謝を行なっています。作るためには削らねばならず、どちらもバランスよく作業される必要があります。骨を作る細胞が骨芽細胞、骨を削る細胞が破骨細胞と呼ばれています。

さて糖脂質(LPS)はマクロファージ系細胞を活性化することが知られています。骨の組織マクロファージは糖脂質(LPS)の刺激によってオンコスタチンMという物質を分泌し、オンコスタチンMはメセンカイマルステムセルが骨芽細胞へ分化することを促します。一方、骨を削る破骨細胞はマクロファージ類縁細胞で、糖脂質(LPS)によって活性化されます。こうして、糖脂質(LPS)は骨の代謝に必要な2種類の細胞を活発化することで、正常な骨代謝を促すと思われます。

図2 骨密度維持のメカニズム

図2 骨密度維持のメカニズム

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