ニュースリリース

─2004年9月17日 徳島新聞記事─

シイタケからエキス抽出
健康食品成分を生成
添加物として利用期待

丸浅苑(徳島市)

菌床シイタケ生産販売の丸浅苑(徳島市)は、生シイタケに何も加えず液体と固体に分離、エキスを抽出する製造技術「キノコデルタ」を開発した。この製法を使うと、シイタケの成分の一部が変化し、健康食品成分として注目されているガンマ・アミノ酪酸(通称ギャバ)が生成される。従来にない天然素材の添加物として、食品への風味づけや保健的な機能の付加など、食品分野での需要獲得を目指す。

丸浅苑が開発した「キノコデルタ」製法でシイタケから抽出されたエキス。市販の際はパックにして売り出す。

キノコなどから有効成分を凝縮しエキスを取り出す場合、水などを加えて加熱する熱水抽出法が一般的とされている。「キノコデルタ」では水や食品添加物などを使用せず、シイタケを液体と固体に分離することができる。製法については特許申請中で非公開だが、同社によると、固体と液体に分離した後、高温加圧処理するという。

生成過程の最大の特徴としてシイタケに含まれるグルタミン酸がギャバに変化する。ギャバは発芽玄米などに多く含まれる成分で、人間の脳や脊髄などに存在する神経伝達物質。高血圧予防や神経を鎮める効果があるとされている。

同社ではエキスの分析を財団法人・日本食品分析センター(東京)に依頼。発芽玄米と白米を1:2の割合で炊いた発芽玄米ご飯と、エキスを同量で比較すると、後者の方がギャバが約10倍多い結果が出た。また熱水抽出法によるエキスと比べ、うま味成分となるアミノ酸が数倍以上含まれていることも分かった。

これらの特性を生かし加工食品にエキスを添加すれば、食品の効果的な風味づけになり、機能性食品の素材としての活用も考えられる。同社では10月に東京で開かれる食品展示会でキノコデルタを公開し、食品メーカーとの提携を実現したい考えだ。

キノコデルタは、同社と徳島文理大学健康科学研究所の杣(そま)源一郎教授、県工業技術センターの産学官連携を基に開発された。シイタケ以外のキノコでも利用可能なので、製法の用途拡大も今後検討する。

湯浅明男社長は「エキスにはギャバ以外にも有用な成分が含まれている可能性が大きく、今後解明したい」と話している。

 

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