ニュースリリース

─2005年8月5日 徳島新聞記事─

免疫力高める天然物素材
バイオで量産 飼料に添加

文理大教授ら
製品化へ産学官連携

徳島市内の産学官連携グループが中心となって、自然免疫力を活性化させる天然物素材を活用した家畜・水産養殖用飼料の開発を進めている。徳島文理大学大学院の杣(そま)源一郎教授、貞光食糧工業(つるぎ町)、県立農林水産総合技術支援センターなどのグループで、免疫力向上機能がある「小麦共生細菌由来糖脂質」をバイオ技術で量産して添加するのが特徴。抗生・科学物質に頼らない飼料として、2006年度までの製品化を目指している。

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小麦共生細菌由来糖脂質は、生物の免疫細胞である「マクロファージ」を活性化させ、免疫力を高めるとされる。1991年に杣教授が発見し、小麦粉だけを培地に発酵培養して分離、精製することで量産化の見通しを立てた。昨年12月には、発酵抽出物が農林水産省から飼料原料として認可された。

飼料の開発では、ブロイラー、ブタ、アユを対象に、県内企業は鶏肉加工の貞光食糧工業とアユ養殖の土佐野養魚場(阿南市)が参加。また、ヤヱガキ発酵技研(兵庫県)が小麦発酵抽出物の製造販売を、ニッチク薬品工業(神奈川県)が同抽出物を含有した飼料の製造販売を担当するほか、独立行政法人水産大学校(山口県)、大学発ベンチャーのメディカルバイオコスモロジー(東京都)なども参画し、量産体制の確立と品質の規格化を進める。

開発は、経済産業省から本年度の「地域新生コンソーシアム研究開発事業」に採択され、06年度までの事業化に取り組んでいる。価格は免疫活性機能をうたう従来の飼料に比べ、同等から10分の1とする計画。

畜産・水産飼料は国内で年間1兆円の市場規模があるとされ、開発5年後の11年度までに年間300億円の売り上げ達成を目指す。

この取り組みをめぐっては01年9月に、県の橋渡しで産学官の「自然免疫賦(ふ)活技術研究会」(会長・杣教授)を組織。02年度に文部科学省の「地域研究開発促進拠点支援事業」に選ばれ、以降も徳島文理大の支援で自主研究会として事業化を検討していた。

杣教授は「家畜・水産養殖飼料として用途を拡大しながら、全国、世界へと技術発信していきたい」と話している。

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