ニュースリリース

─2005年7月31日 徳島新聞記事─

リレー執筆 頑張る中小企業 -2-
バイオの研究に参画を

とくしま産業振興機構理事長  神野 俊

人のゲノム(遺伝子情報)の解析は、世界中の研究機関が総力を挙げ予想より早く完了しました。そして、舞台はいまや生命体の構成材料であるタンパク質を解析して、生命現象や病気のメカニズムの解明に移行しています。

このバイオの分野は、今後最も大きな成長が想定されている分野ですが、徳島県内には徳島大学に全国有数のゲノム機能研究センターや分子酵素学研究センターがあり、工学部とも連携してライフサイエンス分野での研究が着々と進んでいます。

このような中、県と徳島大学が中心となり、文部科学省の「知的クラスター創生事業」の指定を受け、徳島に健康・医療分野の新しい産業集積を目指しています。当機構は管理法人として、3人のコーディネーターを配置し事業調整に努めています。

現在、6つの研究テーマを進めていますが、その一つの「肥満研究プロジェクト」では、ヒトの脂肪細胞を用いて肥満に影響を及ぼす関連因子の解明を進めています。

本県は糖尿病の死亡率が非常に高くなっていますが、糖尿病や高血圧症、高脂血症などさまざまな生活習慣病を引き起こす肥満のメカニズムや、疾患関連因子の解明など、タンパク質レベルなどの研究をいち早く進めています。

6つの研究テーマに県内企業で参画しているのは、大塚製薬、アプロサイエンスなどで、まだ少ない状況にあります。今後、タンパク質の解析で、精密機械や情報関連分野の県内企業が参画する余地は十分にあります。

私どもも情報発信に努めるとともに、テーマごとに研究会を立ち上げていますので、少しでも関心があれば、ぜひ参画を願えたらと思います。

バイオの分野で、当機構が管理法人として進めている事業としては、ほかに「バイオ技術による安全、安心な感染防除飼料製造技術の開発」があります。

最近、コイヘルペスや鳥インフルエンザが猛威をふるい、安全・安心な畜産、水産物の提供が強く求められていますが、この事業は、徳島文理大学や県の畜産、水産の公設試験研究機関、さらには民間の畜産業者などがコンソーシアム(共同体)を組み、バイオ技術を用いて、抗生・化学物質に依存しない小麦共生菌の天然機能性飼料を開発しているところです。

このようなさまざまなバイオの研究テーマが事業化され、近い将来に大きく花開くことを期待しております。

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