ひげ博士の最新免疫学講座

第18回 乳酸菌との話(2012年3月 No.18より)

皆さん。ひげ博士じゃ。これまでパントエア菌などの菌糖脂質(LPS)と乳酸菌が相性がよいと言ってきたが、今日は少し詳しく話すことにしよう。まず、自然免疫で活躍するナチュラルキラー(NK)細胞を元気にするIL-12というサイトカインは、糖脂質や乳酸菌の刺激でマクロファージから作り出されるが、一緒に与えると強い相乗効果が見られるのじゃ。糖脂質はこの前の講義で話したようにトル様受容体4で、それから、乳酸菌の主成分のペプチドグリカンはトル様受容体2でマクロファージなどの自然免疫細胞に認識されておる。さらに、バクテリアの遺伝子は細胞に核のある我々とは少しだけ違うところがあって、マクロファージはトル様受容体9でそれを認識しておるのじゃ。このバクテリアの遺伝子と糖脂質が、やはりIL-12の産生に相乗的に働いておる。
次に、別の違う働きを紹介しよう。ワクチンは体にウイルスやバクテリアなどに対する抗体を体に作ることで、感染症に強い体にするのじゃ。いわゆる特異免疫じゃが、きちんと自然免疫が働くこと作ることが出来る。そこに、乳酸菌や糖脂質などが加わると、抗体の量や質を高める効果(アジュバント作用)が出る。そこにも、乳酸菌と糖脂質は相乗効果があるのじゃ。 つまり、糖脂質と乳酸菌は、自然免疫で認識される器が異なるため、一緒に使うと、いろいろな入り口から刺激が入り、そのために効率がよくなるのじゃのう。だから、糖脂質と乳酸菌は相性のよい相棒といえるのじゃ。

出典:特定非営利活動法人環瀬戸内自然免疫ネットワーク発行ニュースレター

 

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