ひげ博士の最新免疫学講座

第38回 運動の話(2017年3月 No.38より)

皆さん、ひげ博士じゃ。最近は運動が肥満や糖尿病の予防に良いことが、TVや雑誌でも取り上げられることが多いから御存知じゃろうが、運動もせず、座りがちな生活スタイルは内臓脂肪が蓄積してくる。一つ、マクロファージとの関係を説明しておこうかのう。食べ過ぎ、運動不足、ストレスなどの悪い生活習慣が重なると、飽和脂肪酸が多くなり、大きくなった内臓脂肪組織にいる脂肪細胞が慢性炎症状態になり、脂肪細胞が死んでしまうのじゃ。この死んだ脂肪細胞を処理し、組織を修復するためにマクロファージが侵入して来るのじゃが、飽和脂肪酸が多いと侵入マクロファージが炎症型になってしまう。

運動をすると体の脂質代謝が促進されて、過剰脂肪酸が減ることになる。そうすると、遊離脂肪酸も減り、内臓脂肪の脂肪組織で炎症型になっていたマクロファージが減るのじゃ。組織修復型のマクロファージが増えれば、やがて死んだ脂肪細胞も除去され、炎症がおさまり、糖尿病が改善されることになる。だから、ちゃんと運動して、食べたカロリーを消費すれば、マクロファージが本来ある健康を保つ働きをしてくれるのじゃよ。わしもたまには運動しなくてはいかんのう。

参考文献: Jorming Goh, et al. Exercise and Adipose Tissue Macrophages: New Frontiers in Obesity Research? Front Endocrinol (Lausanne). 2016 Jun 14; 7: 65. doi: 10.3389/fendo.2016.00065.

出典:特定非営利活動法人環瀬戸内自然免疫ネットワーク発行ニュースレター

ひげ博士

 

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