LPSは肌のはり・つやにも関係あり!保湿力やターンオーバーを整えるから美容にもいい!

LPSとは、グラム陰性細菌の外膜に存在する成分で、最近では体内に侵入した病原菌やウイルスを排除する免疫細胞を活性化してくれる成分として注目されています。そのため、病気に負けない身体作りに役立ってくれるのですが、実はLPSの効果は健康維持だけではありません。

ヒアルロン酸などの美肌成分を増やす作用、ターンオーバーを整える作用、バリア機能を高める作用などもあり、美肌効果も期待できます。そこでここでは、LPSと肌のはり・つやとの関係や美容効果、LPSの取り入れ方をわかりやすくご説明します。

LPSは肌のはり・つやにも関係あり!

外部と接しているために刺激を受けやすい皮膚には、肌の状態を一定に保って維持するためのシステムである「免疫」が備わっています。免疫は、古くなった角質や老廃物を除去する役割、細胞の生まれ変わりをサポートする役割など、肌の美しさと密接に関係しているのです。

皮膚、角質層、タイトジャンクション、ランゲルハンス細胞、ケラチノサイト、LPSは肌免疫に働きかける

LPSは、皮脂に馴染む脂質を持つため、皮脂がある「角質層」に浸透できます。ただ、角質層の下の「顆粒層」には、分子が細胞間を通過するのを防ぐための「タイトジャンクション」があるため、LPSも通過することができません。

しかし、表皮の大部分を占めている細胞の「ケラチノサイト(表皮細胞)」や、肌の奥の真皮にある炎症を抑制する「Treg細胞(制御性T細胞)」は、LPSを迎え入れる受容体を持っているため、LPSに反応してくれます。また、異物を攻撃する司令を出したり、紫外線などの刺激を防御する機能がある「ランゲルハンス細胞」は、LPSに反応することがわかっています。

つまり、LPSは、タイトジャンクションの下まで通過できなくても、肌免疫に働きかけて活性化させることができるのです。

LPSによってヒアルロン酸等が増加する

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LPSによって活性化した細胞から出てくる線維芽細胞増殖因子によって線維芽細胞の増殖や、ヒアルロン酸やエラスチンなどの合成が促進されることがわかっています。

線維芽細胞は、肌の奥にある「真皮」を形成している細胞で、肌のハリや弾力を保つ働きがあるヒアルロン酸やエラスチンを作り出す源です。ただ、加齢とともに真皮が痩せてしまうため、肌のハリや弾力が落ちてしまいます。

ヒアルロン酸などの美肌成分は、肌につける化粧品からでは真皮まで届けることはできません。そのため、肌のハリや弾力を取り戻すためには、真皮の線維芽細胞を元気にして、肌の内側からヒアルロン酸などを作る力を高める必要があるのです。

前述の通り、角質層の下には分子の通過を防ぐためのタイトジャンクションがあるため、LPSも真皮まで浸透はできません。しかし、LPSの刺激を受けた表皮にいる細胞が、免疫を活性化させる信号を肌の奥の真皮まで伝えて、ヒアルロン酸やエラスチンなどの合成を促進してくれるのです。

LPSはターンオーバーも整えてくれる

LPSはターンオーバーを整える作用がある、免疫細胞の活性化

LPSは、肌の細胞を入れ替える「ターンオーバー」を整えてくれる作用も期待できます。

皮膚では、最も下の部分で生まれた細胞が形を変えながら上に押し上げられていき、古くなった細胞が剥がれていくというサイクル(ターンオーバー)が繰り返されており、健康な肌の場合は1ヶ月ほどで細胞が入れ替わります。

ターンオーバーで重要なのは、ケラチノサイトが正しく変化していくこと。ケラチノサイトの変化には、細胞内のタンパク質を分解するための仕組みの一つである「オートファジー」が深く関わっています。LPSは、ケラチノサイトのオートファジーを促す作用があり、ターンオーバーの促進にも役立つと考えられているのです。

LPSは肌のバリア機能も高める

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バリア機能は、肌の表面にある角質層に備わっている機能です。バリア機能の維持には、皮膚の表面で作られるタンパク質の一種の「フィラグリン」の発生が欠かせません。フィラグリンには、水分を保持してくれる働きがあり、バリア機能を正常な状態に近づけてくれるのです。

LPSでケラチノサイトを刺激すると、フィラグリンの産生が高まることが報告されています。フィラグリンがアミノ酸になると、天然の保湿成分とも呼ばれている「ナチュラルモイスチャリングファクター」となり、肌の保湿力が高まるため、肌のはり・つやにもつながります

さらに、LPSでケラチノサイトを活性化すると、皮膚内で作られる抗菌物質の「βディフェンシン」も発生しやすくなり、アトピーを悪化させる「黄色ぶどう球菌」の繁殖の抑制にも繋がります。アトピー性皮膚炎の改善も期待できるでしょう。

LPSの取り入れ方

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LPSは、多くの細菌類が存在している土壌で取れる野菜に多く含まれており、特にレンコンなどの根菜類や、ほうれん草などの葉物類がおすすめです。ただ、農薬や化学肥料を使った土壌は細菌類が死滅するため、LPSの含有量も減ってしまいます。そのため、有機農法や農薬が使用されていない畑で栽培されたものを選びましょう。また、皮の部分に多く含まれているため、なるべく皮を剥かずに食べるのがおすすめです。

野菜以外に、米や麦などの穀類にも多く含まれています。LPSは外側の糠や胚芽に多く存在しているため、玄米など、精製していない物を摂りましょう。その他、海の中の土にも多くの細菌類が存在しているため、メカブなどの海藻類にも豊富に含まれています。LPSを含む食品の中でも、最も含有量が多いのはメカブやわかめです。

さらに、LPSは長時間加熱をすると壊れやすくなるため、できるだけ生のままで食べるか、加熱するのであれば短時間で済ませましょう

そのほかLPSの肌への効果を期待する場合は、LPSが配合されている化粧品を選ぶのもおすすめです。食事とスキンケアでLPSを積極的に取り入れて、肌トラブルの改善や効果的なエイジングケアを目指しましょう。

健康維持に欠かせないLPSを補給しよう

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

LPS活用事例

この記事の著者
やさしいLPS編集部

食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

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