免疫力が下がる9つの原因とは?免疫力を上げる方法も徹底解説!

免疫力とは体内に侵入したウイルスや病原菌などの異物を攻撃したり、傷ついた細胞の修復、老廃物や発生したがん細胞を処分したりするなど、身体全体を正常な状態に保つ働きをする自己防衛システムのことです。

そのため、免疫力が下がると感染症などの病気にかかりやすくなるだけではなく、病気が悪化してしまうリスクも高まる原因の一つです。つまり、身体を正常な状態に保つためには免疫力を高める必要があるのです。そこでここでは、免疫力が下がる原因と症状、免疫を上げる対処法を詳しく解説します。

こんな症状があると免疫力の低下サイン?

免疫力が低下すると、以下のような症状が現れるので注意しましょう。

  • 感染症にかかりやすくなる
  • ものもらいになりやすい
  • 口内炎ができやすい
  • 病気やケガが治りづらい
  • 薬の効き目が低下する
  • 予防接種の効き目が低下する
  • 自己免疫疾患が発症しやすくなる
  • 動くのが億劫になる
  • 疲れやすくなる
  • 食欲が低下する
  • 肌荒れがしやすくなる

免疫力が下がる原因と免疫力を上げる方法を解説

原因① 栄養バランスの乱れ・暴飲暴食

栄養バランスの崩れた食事

免疫力を高めるためには、身体全体の約7割もの免疫細胞が集中している腸の状態を良好に保つことが重要です。乱れた食生活は腸内環境を悪化させ、暴飲暴食は胃腸に負担をかけて腸が疲れてしまうことから、腸内の免疫細胞の力を落としてしまいます。

腸の働きを活発にして免疫力を高めるためには、1日3食、規則正しく食事を摂ることが大切です。

免疫力を上げるために特に重要な栄養素は、タンパク質と食物繊維。タンパク質(肉、魚、豆腐など)は細胞の材料となるため、不足すると免疫細胞が作られにくくなり、食物繊維(根菜類、野菜、キノコ類など)は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える働きがあります。そのほか、免疫を強化する抗酸化作用に優れたビタミンやミネラル(緑黄色野菜、海藻など)も十分に含んだ食事を摂りましょう。

原因② 睡眠不足・不規則な生活

睡眠中は、日中の活動で痛んだ細胞を修復するための成長ホルモンが多く分泌されます。睡眠不足になると成長ホルモンも十分に分泌されず、免疫細胞の減少に繋がり免疫力が低下してしまいます。

また、人間には、自律神経やホルモンの分泌を制御して身体を良い状態に保つ体内時計がありますが、不規則な生活をしていると体内時計が乱れ、これも免疫力の低下に繋がります

体内時計を整えるためには、早寝早起きが最も大切です。朝の太陽の光を浴びると、心のバランスを整えるホルモンの「セロトニン」が分泌されます。セロトニンは、夜になると睡眠を促進するホルモンの「メラトニン」に変わり、質の良い睡眠にも繋がるため、朝起きたらすぐに日光を浴びる習慣をつけるのもおすすめです。

さらに、良い睡眠に入るためには、胃腸も頭も休まった状態で眠るのが理想的です。食事はベッドに入る3時間前には済ませ、パソコンやスマホのブルーライトは脳を覚醒させて眠りを妨げてしまうため、寝る前には使わないことです。

原因③ ストレス

ストレスを感じている女性

精神的なストレスを受けると、内臓などの働きを調節する働きがある「自律神経」が乱れます。すると、粘膜の表面でウイルスや病原体とくっついて無毒化し、体内への侵入を防ぐ「IgA抗体」の分泌が下がってしまうため、免疫力も弱まります。

ストレスを抱え込まないためには、適度な運動で身体を動かして、リフレッシュさせることが大切です。趣味を見つけて楽しむのもおすすめの方法です。また、笑うと免疫細胞の一つの「ナチュラルキラー細胞」が活性化されます。毎日笑顔で過ごすことを心がけましょう。

原因④ 過剰な運動

適度な運動は免疫力アップに繋がりますが、過剰な運動は逆に免疫力を下げてしまいます。過剰な運動をすると、身体に大きなストレスがかかるため、自律神経のバランスが乱れて免疫機能の働きが抑えられてしまうのです。

免疫力を上げるためには、楽に運動ができたと思えるくらいの、適度な運動を心がけましょう。適度な運動で身体を動かすと、体温が上がって血流が良くなり、酸素や栄養を全身に行き届かせることができるほか、血液が筋肉に送り込まれるため、代謝の向上にも繋がり免疫力がアップします。ウォーキングは、軽く息が上がるか上がらない程度で行えるのでおすすめです。無理なく継続できて、長期的に行えるというメリットもあります。

原因⑤ 冷え

冷え

身体が冷えると、血管が収縮するため血流が悪くなり、免疫細胞や栄養が身体の隅々まで運ばれにくくなるため、免疫力が下がってしまいます。代謝も悪くなり、体温も上がりにくくなります。

冷えを改善するには、体を冷やす原因となる自律神経の働きを整えるため、規則正しい生活を心がけて十分な睡眠を取りましょう。代謝を高めるために、できるだけ歩くなど身体を動かす習慣をつけて、身体の内側から熱を発生させるようにすることも大切です。38℃程度のお湯にゆっくり浸かるのも、冷えを解消して代謝を高める効果が期待できます。

原因⑥ 喫煙

タバコを吸うと、ニコチンによる血流の悪化、免疫を促進するリンパ球の減少、気管の粘膜を覆う線毛(異物を外へ吐き出す作用がある)の働きの低下、免疫力を高める働きがあるビタミンCの消費など、さまざまなデメリットがあり、結果的に免疫力を低下させてしまいます。

免疫力を上げるためには禁煙は必須です。仕事が忙しい時などストレスが高まりそうな時期を避けて、禁煙をスタートさせましょう。禁煙外来で専門医による治療やアドバイスを受けるのも、禁煙を成功させる方法の一つです。

原因⑦ 年齢

加齢

正常に働く免疫細胞は、加齢と共に減少し、新たに生まれた免疫細胞の機能も低下するため、高齢になるほど免疫力が低下していきます。

また、病気に対する抵抗力が発達していない乳幼児も、免疫力は低いです。免疫はさまざまなウイルスや病原体に感染することで獲得していく面もあるため、菌との接触が少ない乳幼児はまだ多くの免疫を獲得しておらず、感染症にかかりやすいのです。

高齢者や乳幼児の免疫力を上げるためには、腸の環境を改善することが最も大切です。免疫細胞を活性化する肉や豆腐などのタンパク質、腸内環境を整える食物繊維、キノコ類、発酵食品などを積極的に摂り、バランスの良い食事を心がけましょう。さらに体を動かすことや十分な休息も、免疫力アップには重要です。

乳幼児の免疫力を上げるためには、いろいろな菌に触れさせることも大切です。砂遊びなど、外遊びも積極的にさせてあげましょう

原因⑧ 妊娠

妊娠中はホルモンバランスが崩れたり、つわりなどで食事が摂れず栄養状態が悪くなったり、ストレスも感じがちです。

さらに、胎児は身体にとって異物と見なされてしまうため、身体を守るシステムの免疫が働いてしまうと、流産に繋がる可能性があります。そのため、妊娠中は胎児と母体を守るために免疫細胞の働きが低下します。

妊娠中の免疫力を上げるには、冷えを防いで内臓を温めることが大切です。 なるべく温かいものを飲むようにし、入浴もシャワーではなく湯船に浸かりましょう。多くの免疫細胞が存在している腸内環境を整えるために、たんぱく質や食物繊維、発酵食品を多く摂ることも大切です。ウォーキングなど、無理のない範囲での運動も心がけましょう。

原因⑨ LPS摂取量の減少

私たちの免疫力をアップしてくれる免疫ビタミン「LPS」は、体内でウイルスや異物と戦う細胞の働きをサポートし、身体を守る免疫力を高めてくれる大切な成分です。

LPSは、土の中や空気中に存在する細菌の成分で、畑で育つ野菜や穀類、海で採れる海藻類に含まれています。普段の食事からも自然に摂取されている成分なのですが、近年、農薬・化学肥料の使用や、衛生状態の改善などにより細菌が取り除かれ、LPSの自然摂取量が減ってきています。

特に衛生環境がより整った都市部で生まれ育った人は、農村部育ちの人と比較するとLPS摂取量が少ないことが分かっているため、自然に触れたり、LPSを多く含む食材を積極的に食事に取り入れたり、LPS配合のサプリメントを活用したりして、免疫力を高めましょう。

LPSが多い食品はコレ!たくさん食べて免疫力を高めよう!

健康維持に欠かせないLPSを補給しよう

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

LPSとは?4コマ漫画で解説

この記事の著者
やさしいLPS編集部

食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

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