様々な感染症が気になる現代。少しでも免疫力を高め、健康に毎日を送る方法の1つとして、今回はアロマをご紹介したいと思います。アロマそれぞれの効果や使い方、注意点などを細かく解説していくので、どれを使おうか悩んでいる人は参考にしてみてください。
この記事の目次
アロマでリラックスすると免疫力が高まる
私たちの体は、「自律神経」(体の働き)、「内分泌」(ホルモンなどの分泌)、「免疫」の3つがそれぞれ影響しあい、バランスを保つことで健康を維持することができています。このバランスを崩すのがストレスです。強いストレスや長期間のストレスはこのバランスを崩し、自律神経や内分泌の働きを狂わせたり、免疫力を低下させたりしてしまいます。そのため、免疫力をアップするためには、日々の中でリラックスするタイミングを作り、ストレスをため込まないことが大切になります。そこで、日常的に取り入れやすいリラックスの方法としておすすめしたいのがアロマです。
最近ではアロマテラピーの効果の検証も行われています。アロマテラピーで使われるエッセンシャルオイルは、科学的な根拠を示す臨床試験データは少ないものの、抗アレルギー、抗がん、抗炎症、免疫調節効果など、様々な効果を発揮することが一般的に知られています。
免疫力アップや感染症予防におすすめのアロマ11選
早速、免疫力アップや抗菌・抗ウイルスなどに効果があると言われているアロマについてご紹介していきます。
ユーカリ・グローブルス
700種類以上あるユーカリの中でも、アロマオイルとして代表的なのがこのユーカリ・グローブルスです。1,8-シオネールという成分を多く含み、抗炎症作用等により呼吸器系の症状の改善に効果が期待できます。
【注意】刺激が強いので、小さい子どもや高血圧、てんかんを持っている人の利用は控えてください。
ユーカリ・ラディアータ
ユーカリ・グローブルスよりも刺激が少なく、香りが穏やかで使いやすいのがユーカリ・ラディアータです。抗菌・抗ウイルス作用に優れており、免疫機能を整えたり、呼吸器系の症状を改善したりするのにいいと言われています。アロマディフューザーやアロマスプレーで日常的に使うのにおすすめです。
ラベンダー
ハーブとしても有名なラベンダーは、「万能精油」と呼ばれるほど使い勝手のよいアロマオイルです。不眠や体の痛み、皮膚トラブルなど様々な症状の改善が期待され、高いリラックス効果があることでも有名です。ストレスを軽減して心身のバランスを整えることで、免疫力アップにも期待できます。
また、アロマオイルの中では安全性が高く、マッサージや入浴剤、スキンケア用品など肌に触れる方法での使用にもおすすめです。
ラヴィンサラ
免疫力アップのほか、高い抗感染作用や抗菌作用があるため、感染症の予防や呼吸器系の症状への効果が期待できます。他のアロマとも合わせやすい香りなので使いやすく、特に、ユーカリと一緒に使うことで、免疫力アップにより一層期待することができます。
ティートリー
抗感染や免疫力アップの効果が期待できるほか、殺菌・消臭効果も高いアロマです。似た効果を持つユーカリ・ラディアータとの相性も良く、一緒に使うとより高い効果が期待できます。
レモン
免疫機能の活性化や抗感染作用、抗菌作用があります。ユーカリやティートリー、ラベンダーとの相性が良いので、一緒に使うとより高い効果が期待できます。
【注意】レモンのアロマオイルには光毒性(肌についた状態で紫外線を当てると肌にダメージを与えてしまう性質)があるものもあるので、使用方法には注意してください。
タイム
タイムは古くからハーブとして料理や防腐剤として使われてきました。抗感染作用に優れ、呼吸器の不調にも効果があると言われています。
また、一般的にタイムと言うとコモンタイムを指すことが多いですが、他にもレッドタイム、ホワイトタイム、レモンタイムなど精製状態や品種によってさまざまな種類があり、作用や刺激の強さなどが異なるため、利用するときにはよく確認してから使うようにしましょう。
【注意】刺激が強いため、小さい子どもや高血圧の人は利用を控えてください。
ローズマリー
免疫力を高めるだけでなく、気持ちをリフレッシュして活力を与えてくれる香りでもあるので、気持ちの面からも体を元気にしてくれるでしょう。
アロマオイルはその植物が育った環境で成分が変わることがあり、特にローズマリーは育成環境によってローズマリー・シネオール、ローズマリー・カンファ―、ローズマリー・ベルべノンと分けられ、それぞれ成分が大きく異なります。免疫力アップや感染症の予防などにはローズマリー・シネオールがおすすめです。
カモミール・ローマン
甘いリンゴのような香りをしており、古くからハーブティーとして人気があります。カモミール・ローマンには強い鎮静作用とリラックス効果が期待できます。
カモミールのアロマオイルにもいくつか種類があり、その中でもメジャーなのがカモミール・ジャーマンとカモミール・ローマンです。どちらもカモミールと名前がついていますが、実は別の植物でその成分や香り、効能は異なるため、購入時には注意してください。
【注意】妊娠中の使用は控えることをおすすめします。
サンダルウッド
日本では白檀の名前で親しまれているサンダルウッドには鎮静作用があり、頭痛や不眠症などの精神系の興奮状態を解消することが期待できます。また、抗菌作用・消炎作用もあるので、呼吸器系の症状にも効果的だと言われています。
ラベンダーやレモンと一緒に使うと風邪予防でより高い効果を期待することができます。
ペパーミント
清涼感が人気の香りで、リフレッシュ効果だけでなく、抗炎症作用や抗アレルギー作用、抗菌作用もあります。除菌スプレーなどとして使ってみてはいかがでしょうか?
【注意】刺激が強いので、小さい子どもやてんかんを持っている人は利用を控えてください。また、必ず薄めて使用してください。
免疫力を高めるアロマの使い方
アロマオイルは、スプレーボトルに入れてスプレー状にすることで手軽に生活に取り入れることができます。肌に直接スプレーしたり、マスクや寝具に吹きかけたりするほか、室内で吹きかけてルームスプレーとして使うのもよいでしょう。複数のアロマを組み合わせてオリジナルのアロマを作ることもできますよ。また、アロマディフューザーを使うと室内に香りが穏やかに広がります。
さらに、アロマオイルを使ったマッサージもおすすめです。深いリラックスを感じることができ、アロマの効果をより高めることができます。マッサージをする場合にはホホバオイルやアーモンドオイル、グレープシードオイルなどのキャリアオイルで好きなアロマを希釈してください。
アロマを安全に使用するために
アロマオイルには刺激が強いものもあり、使用方法に注意が必要なものや、子どもや妊娠している人、持病のある人は使えないものもあるので、使用前にはよく確認するようにしてください。
特に、肌に直接触れる場合は光毒性の有無を確認し、希釈濃度を守るようにしてください。また、アロマ自体がペットには害となる場合もあるので、使用環境には注意しましょう。
フィトンチッドもおすすめ!
森林浴もアロマと同じように植物の香りで身も心もリフレッシュする方法です。森林浴で私たちにリラックス効果を与えているのが「フィトンチッド」と呼ばれる木々の発する香り成分です。フィトンチッドは森の空気を清浄に保ち、植物を菌や細菌から守っています。この効果は木製品になってからも持続し、昔から人々は木製品の抗菌作用や防腐効果を利用してきました。
このフィトンチッドは6月から8月にかけて特に増えるので、ぜひ、森の中で胸いっぱいに清々しい空気を吸い込み、フィトンチッドのリラックス効果を感じてみてください。
LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。