“免疫ビタミン”とも呼ばれている「LPS」は、私たちの免疫力をアップしてくれる大切な成分。ウイルスなどの外敵から体を守るだけでなく、傷の修復を早めたり、体の新陳代謝を調節したりと、健康・美容のためにさまざまな役割を果たしています。
LPSは普段の食事からも自然に摂取されている成分なのですが、近年、農薬・化学肥料の使用や、衛生状態の改善などにより細菌が取り除かれ、LPSの自然摂取量が減ってきていると言われています。
本記事では、今注目のプレミアムエイジングケア成分「LPS」の働きや取り入れ方を詳しくご紹介。誰でも今すぐ始められるエイジングケアで、体をメンテナンスしませんか?
この記事の目次
免疫細胞を活性化する”LPS”とは
LPSは「リポポリサッカライド」の頭文字をとったもので、日本語では「糖脂質」や「リポ多糖」と呼ばれています。土の中や空気中に存在する細菌の成分で、畑で育つ野菜や穀類、海で採れる海藻類に含まれている、とても身近な存在です。
LPSの作用① 免疫力アップ
「LPS」は、免疫細胞の1種である「マクロファージ」を活性化させることによって、体の免疫力アップに貢献します。
マクロファージは、血液や臓器などあらゆる部分に存在する免疫細胞で、体内に侵入しようとする病原菌やウイルスなどの異物を監視し、侵入してきたらすかさず攻撃して食べて排除します。
さらに、異物の情報を他の免疫細胞に伝え、協力を要請する働きもあるため、マクロファージを元気な状態に保つことが、私たちの健康維持のためにとても重要なのです。
マクロファージを活性化させる機能をもつ成分はLPS以外にもあり、
- 酵母・キノコに含まれる ”βグルカン”
- 乳酸菌に含まれる ”ペプチドグリカン”
が知られていますが、LPSはこれらの成分と比較して、微量でも同程度の効果を発揮します。
LPSの作用② 肌の美しさアップ
「LPS」は、肌の免疫機能に関わるさまざまな細胞も活性化し、肌を美しく健やかな状態へと導きます。
ターンオーバーを整える
LPSには、古くなった細胞や老廃物を掃除してくれる「マクロファージ」を活性化し、新しい細胞が生まれるのを助ける働きがあります。ターンオーバーが乱れると、溜まった角質によってくすみや色素沈着、小じわといったトラブルの原因に。マクロファージが元気な状態に保たれれば、肌の新陳代謝が促されます。
ハリ・弾力を高める
肌のハリ・弾力の基になるヒアルロン酸などを生成する「線維芽細胞」にLPSで刺激したマクロファージを加えると、肌のヒアルロン酸合成力が約2倍に高まるという研究結果も。弾力の元となる成分が多く生成されると、内側から押し上げたようなハリを保つことができます。
バリア機能・保湿力を高める
肌の一番外側の表皮を構成する「ケラチノサイト」をLPSが活性化することで、バリア機能を高めることが認められています。また、肌のバリア機能が高まると同時に、保湿力も高まるため、みずみずしい肌へと改善されます。
LPSを取り入れる方法
このように、良いことづくしのLPSを取り入れる方法は大きく分けて、2つあります。一つは、食事やサプリメントから摂取する方法。そしてもう一つは、化粧品を肌に塗布する方法です。
LPSを食品から取り入れる
健康食品に使われる野菜、海藻、穀類、生薬などを調べると「LPS」が検出されます。
LPSは多くの食品に含まれているため、私たちの普段の食事からも自然に摂取され、免疫を高める働きをしています。
LPS配合のサプリメントを飲む
基本となるのは、上記のような食材を含んだバランスの良い食事を摂ることですが、忙しい毎日の中で、不規則で偏った食生活になってしまうこともあると思います。そんな場合は、 LPS配合のサプリメントを活用するのもおすすめ。これなら、手軽に続けることができるので、ライフスタイルに合わせてぜひ試してみてください。
飲食による摂取で確認しているLPSの効果
- 糖尿病・高脂血症の予防
- 骨密度低下の抑制
- 動脈硬化の予防
- 血流改善
- アルツハイマー病の発症予防
LPS配合の化粧品を使用する
LPS配合の化粧品も徐々に市場に出回るようになりました。LPSは、水にも油にも馴染みやすい両親媒性。そのため人の肌へのなじみがとてもスムーズだといいます。
化粧水、美容液、クリームなど、さまざまな商品がありますので、普段のスキンケアに取り入れやすいものを選んでお試しください。
皮膚への塗布により確認しているLPSの効果
- 敏感肌の改善
- アトピー性皮膚炎の 改善
LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。