体内に備わる免疫細胞「マクロファージ」を活性化させる「LPS」。LPSをヨーグルトと一緒に摂取することで、さらに高い効果が期待できます。なぜLPSとヨーグルトを一緒に食べると相乗効果が生まれるのか、詳しく見ていきましょう。
この記事の目次
LPSとヨーグルトを一緒に食べるとなぜ効果が高まるのか?
LPSの含まれた食材をそのまま食べるだけでも、十分免疫力アップにつながります。体内に取り込まれたLPSは、免疫細胞であるマクロファージのレセプター「TLR4」にピタッとはまり、マクロファージを活性化させてウイルスなどの病原菌から体を守ります。
しかも、LPSは少量を摂取するだけでも効果を発揮します。一方、ヨーグルトを単品で食べることも健康維持につながりますが、LPSとは異なり大量に摂取する必要があります。
LPSとヨーグルトを比べると、LPSはヨーグルトの1/1000の量でマクロファージを活性化させることができます。
ヨーグルトに含まれる乳酸菌がカギ!
ヨーグルトに含まれる乳酸菌のなかには、「ペプチドグリカン」という物質があります。ペプチドグリカンはマクロファージのレセプター「TLR2」に結合し、マクロファージを活性化させます。
しかし、ペプチドグリカンの効果を実感するには、毎日大量のヨーグルトを食べなくてはなりません。そこで、LPSの出番です。ペプチドグリカンの力をうまく活用するには、LPSと一緒に食べることが重要です。
LPSと乳酸菌のダブル効果でマクロファージを効率よく活性化
LPSとペプチドグリカンが合わさることで、マクロファージは「TLR2」と「TLR4」の両方から刺激を受けることになります。
同時に「TLR2」と「TLR4」から刺激を受けたマクロファージは、LPS単体をキャッチしたときよりもさらに強い力でマクロファージを活性化させることができるのです。
LPSの効果を最大限に発揮させるためには、LPSの含まれた食品とヨーグルトを同時に摂取するといいでしょう。
ヨーグルトを食べるならカスピ海ヨーグルトがおすすめ
カスピ海ヨーグルトの製造時に使われる「酢酸菌」に、LPSが含まれることがわかっています。カスピ海ヨーグルトなら、ヨーグルト自体にLPSが多く含まれているので、効率的にマクロファージを活性化させることができます。
ヨーグルト以外の発酵食品にも注目!
ヨーグルトだけでなく、キムチやぬか漬けなどにも乳酸菌が含まれます。野菜もたくさん食べられるので、副菜として常食するといいでしょう。
ヨーグルトとお好みの味噌を合わせて野菜を漬け込む「ヨーグルト漬け」もおすすめです。LPSが豊富なレンコンや大根を漬けて食べれば、免疫力アップにつながります。
LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。