LPSって聞いたことありますか? LPSとは、私たちがよく口にする野菜や穀物、海藻類などに含まれる、身近な免疫ビタミンの一つです。LPSの優れた作用は、スキンケア製品の成分としても注目されています。
この記事では、LPSがスキンケアに役立つ理由についてわかりやすく解説します。
LPSが皮膚に備わる肌免疫をサポートする
皮膚は外部と直接接触する部分であり、日々さまざまな刺激を受けています。
そこで肌を守るためのガードマン的役割を果たすのが、皮膚の表面に存在する「免疫細胞=肌免疫」です。
肌免疫は肌にダメージを与える外敵の侵入を防ぐために、細胞同士で連携をとりながら肌を健康な状態に保ってくれているのです。
LPSはそれらの肌免疫の働きを、さらに活性化させることができます。
肌免疫の主な役割
肌免疫は、美容の面でも重要な役割をもちます。肌免疫の主な働きは、以下のとおりです。
- 肌をクリアにする・・・肌の老廃物を除去する
- ターンオーバーを促進する・・・新たな細胞を生み出す力を促進させる
- 傷ついた肌を治癒する・・・傷口から肌に入り込む菌などをやっつけ、その後の傷口も修復する
上記のように、肌免疫には肌のくすみを防いだり肌荒れを改善する働きがあります。
LPSが角質層に浸透し肌免疫を活性化させる
LPSには角質層に浸透しやすい性質がありますが、角質層のすぐ下にある顆粒層の「タイトジャンクション」より下に入ることはできません。
タイトジャンクションは細胞同士がすき間なくシールされているため、外部から簡単に異物が侵入できないようになっています。
しかしLPSは角質層の奥深くまで浸透しなくても、皮膚の表面部分を構成するケラチノサイトやランゲルハンス細胞、Treg細胞を活性化させることができます。
LPSにより肌表面の免疫細胞が活性化することで、肌トラブルを防ぎ美しい状態をキープできます。
- タイトジャンクションとは・・・皮膚の上皮組織を構成し、異物の侵入を阻止し水分の蒸発を防ぐバリア機能の役割をもつ細胞
- ケラチノサイトとは・・・表皮にある角化細胞
- Treg細胞とは・・・健康な細胞を破壊する誤った免疫の動きを制御しコントロールする免疫細胞
- ランゲルハンス細胞とは・・・表皮にある樹状細胞。ランゲルハンス細胞が活性化することで免疫細胞が活性化する
LPSが肌の表面から肌免疫に働きかけ、バリア機能を高めながらハリと透明感のある肌に導きます。
LPSの働きはスキンケアに欠かせない!
肌免疫を活性化させる働きがあるLPSをスキンケアにとり入れることで、肌本来の持つ力を細胞レベルで目覚めさせてくれます。
内側から輝く肌を手に入れたい方にとって、LPSは理想的な成分です。
気になる方は、LPSの含まれた化粧品をチェックしてみてくださいね。
LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。