病気をしない健康的で強い体をつくるには、体の免疫力を向上させることが大切です。この免疫力は、食事や運動、睡眠などの日常的な習慣によって向上させることができます。そこでここでは、免疫力を高めて体を強くする方法を4つご紹介します。
体を強くする=免疫力アップ?
風邪や感染症などといった病気にかからず、健康的な体を手に入れるためには、どのようなことに気を付けたら良いのでしょうか。
体を強くする方法、それはすなわち「体の免疫力を向上させる」こととも言えるでしょう。免疫力とは、体を異物から守り、健康な状態を保つ力のことです。体内の病原菌や異常な細胞を排除したり、死んだ細胞をリサイクルに回したり、損傷した組織を修復したりと、免疫には体の様々な不調を改善する働きがあります。そのため、病気をしない強い体をつくるには、この免疫力を向上させることが不可欠なのです。
免疫力をアップして体を強くする方法
免疫力を高めて体を強くするには、生活習慣を改善することが一番の近道です。ここからは、免疫力アップが期待できる4つ方法をご紹介します。
適度な運動
運動をすると、体が温まり血流が促進されるため、血液に含まれる免疫細胞が活性化されて免疫力アップにつながります。後述しますが、ストレスは免疫力の低下につながります。また、このストレスは物理的なものもあり、運動をすればするほど免疫力がアップするというわけではありません。むしろ激しい運動を行うことによって、コルチゾールやカテコールアミンと呼ばれる免疫抑制作用のあるストレスホルモンが分泌されるため、免疫力の低下につながってしまいます。
そのため、ウォーキング、縄跳び、軽い筋トレ、ストレッチやヨガなど、日常的に無理なく、ご自身がストレス解消になると感じる運動を心がけましょう。
体を温める
体が冷えると血管が収縮して血流が悪くなるため、免疫細胞の働きが悪くなり、免疫力の低下につながります。
免疫細胞が正常に機能する体温は36.5℃程度と言われており、そこから体温が1℃上がると、免疫力は5~6倍にも向上すると言われています。風邪を引くと熱が出るのも、体が体温を上げて免疫細胞を活性化させることで、病原体と戦っているためです。
体温を下げないためにも、日常的に運動をしたり、シャワーだけで済まさずに湯船にゆっくり浸かったりするなどの習慣をつけましょう。
食生活
腸内には、免疫細胞の60〜70%が集中していると言われており、免疫細胞の働きをサポートする有用菌(いわゆる善玉菌)も存在しています。そのため、暴飲暴食・偏った食事などの食生活の乱れによって有用菌が減ると、腸内環境が悪化し免疫力の低下につながります。
免疫力をアップさせるためには、有用菌を増やすような食事を心がけ、腸内環境を整えることが大切です。納豆や味噌、ヨーグルトなどの発酵食品や、有用菌のエサとなる大豆製品や海藻類、キノコ類に多く含まれる食物繊維などを積極的にとることをおすすめします。
また、体の細胞や免疫物質を構成するタンパク質や、鼻や喉の粘膜を強化するビタミンA、細胞の老化を防ぐビタミンC・Eなどの栄養素も、免疫力アップに欠かせません。タンパク質は肉や魚、卵、大豆製品などに、ビタミンAはウナギやレバー、ビタミンCはキウイやパプリカ、ブロッコリー、ビタミンEはアーモンドなどのナッツ類や植物油から摂取することができます。
これらの栄養素を積極的に摂取しながら、バランスの良い食事を心がけましょう。
規則正しい睡眠
人間の体は、寝ている間に体に溜まった疲れやストレスを取り除き、傷ついた細胞を修復しています。睡眠時間が十分に取れていないと、免疫細胞を回復させることができず、免疫力が低下してしまいます。
また、人間の自律神経には、主に日中に活発になる交感神経と、夜間に活発になる副交感神経があります。自律神経が正常に機能するためには、この2つの神経がバランス良く保たれていることが重要です。睡眠不足によって体がストレスを感じると、交感神経が優位になり、血管が収縮して血流が悪くなるため、免疫力の低下につながります。また、人間はストレスを感じている時、体内で活性酸素を多く発生させるため、免疫細胞を傷つけてしまいます。反対に、睡眠時間を十分に取れば副交感神経が優位になり、ストレスを緩和させることができます。
免疫細胞をしっかりと機能させ、ストレスや体の疲れを解消するためにも、寝る前にはカフェインやアルコールを摂取しない、8時間以上の睡眠時間を確保する、規則正しい起床・就寝時間を設定するなど、質の良い睡眠を心がけることが大切です。
LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。