LPSヒト経皮投与試験
以前の研究より、LPSが内服で難治性アトピー性皮膚炎の改善効果を持つことを示唆する結果を得ています。アトピー性皮膚炎に及ぼす作用について、予備的検討としてオープン試験を行ないました。
アトピー性皮膚炎患者とその家族を支援するNPO法人の協力を得て、LPS素材(パントエア菌LPS;IP-PA1含有)を配合した保湿クリームを使い、軽度・中度のアトピー性皮膚炎患者100人を対象とした2週間のオープン試験を行ないました。当該保湿クリームは、オリーブオイル、ホホバオイル、スクワラン、グリセリンを保湿成分としています。
図1は、クリーム使用前後の部位別のアトピー性皮膚炎症状に関する調査結果をまとめています。青いバーはクリーム使用前にアトピー性皮膚炎症状があると答えた人の数、赤いバーは使用後にアトピー性皮膚炎症状があると答えた人の数です。計21か所に分けて調べており、おおむね使用後に、症状がある、と答えた人の数が減ることが示されました。本試験は、個人の主観によるものであり、プラセボに対する調査がないことから、より客観的な評価試験を行う必要がありますが、2週間にわたる使用期間で87%の回答率であったこと、重篤な有害事象が見られなかった点から、外用でのアトピー性皮膚炎改善に期待が持たれます。
図1 アトピー症状の改善:部位別
※この記事は、当社の研究成果に関する学術的な情報を提供するものです。特定の製品の効能・効果を宣伝、広告するものではありません。解説者の許可なく、商業目的として転載することや、内容に変更を加えたり、複製を行うことを禁じます。
自然免疫応用技研株式会社
〒761-0301
香川県高松市林町2217-6 DynaxTビル2F
TEL:087-867-7712
FAX:087-867-7737
本サイトでのお客様の個人情報はSSLにより保護されております。