─2009年9月15日 日本経済新聞─
中小機構・東証 新市場のセミナー開催
中小企業基盤整備機構四国支部と東京証券取引所はこのほど、東証が6月に開いた新しい新興市場「TOKYO AIM」についてのセミナーを高松市内で開いた。上場に向けた支援を拡充。潜在的な優良企業を掘り起こし、地域活性化につなげる狙いだ。四国の上場企業は減少傾向が続くが、増加に向けた機運を盛り上げられえるかどうか。
「AIMへの上場コストやメリットは?」「まだ上場企業がないようだが、第1号はいつなのか」--。11月に開かれたセミナーの初回には、バイオベンチャー企業を中心に22社が参加。参加者から質問が相次いだ。
東証AIMは東証マザーズなど既存の市場に比べて上場基準が緩和されているのが特徴。これまで上場しにくかった中小企業などにも上場機会を増やすことが期待されている。
東京、大阪以外にも以前は新潟や京都、広島に証券取引所が置かれていたが、四国にはこうした場がなかった。「上場の知識や情報が欠如しがちになる」(中小機構)ため、同機構や東証は今後も継続的にセミナーや勉強会を開く予定だ。
もっとも、上場をめぐる足元の状況は厳しい。昨年秋の世界的な金融危機で、株価急落など市場が混乱。上場企業数は減少している。ピークには年間100社を超えた新興市場への新規上場は今年は7月末時点で6社にとどまっている。
四国でも加ト吉が日本たばこ産業(JT)に買収されて上場廃止となるなど、再編や景気低迷の影響を受けている。現在、上場企業は40社超。
それでも成長をめざす企業にとって、資金調達の選択肢が増える上場の意味は大きい。参加者の一人でバイオベンチャー、自然免疫応用技研(高松市)の中本優子取締役は「足元の研究開発だけではなく、一段と大きなビジネスを実現するために上場は一つの目標」と話す。
「相場動向は関係ない。企業戦略上、なるべく早い上場をめざしていく」。参加した別のベンチャー企業は力をこめた。
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