─2023年3月30日　四国新聞─

免疫力高める原料供給
自然免疫応用技研（高松）

免疫細胞を活性化する機能性素材の糖脂質「リポポリサッカライド（LPS）」の原料を生産するベンチャーで、食品や化粧品、飼料のメーカーへの供給が事業の中心。大手食品メーカーや製薬企業からの受託解析サービスも担っている。

LPSは小麦やイネから抽出した素材で、独自の発酵技術によって品質の安定化に成功した。免疫細胞のマクロファージを活性化することで、感染予防や傷の治療、代謝調節の機能を高める効果があるという。

生産するLPS原料は液体と粉末を合わせて年間約3トン。約60社と取引がある。最も売り上げが多い食品向けでは、サプリメントや錠剤などとして製品化されている。化粧品では保湿クリームや保湿乳液、美容液などのスキンケア用品に配合されている。

LPS原料は厳しい安全性評価をクリアし、米国食品医薬品局（FDA）による新規栄養成分に承認されている。また、花粉症予防など人に与える効果の研究に力を注ぐ。

解析サービスでは、免疫に関する研究で培った技術力、知見を生かす。さまざまなバイオ系の試験に対応する。