─2020年4月15日 健康産業新聞─
自然免疫応用技研(株)(香川県高松市)は、「免疫ビタミン®」として『植物発酵LPS』を供給する。安全性、体感性に優れた機能性素材として健食、化粧品、ペットサプリなどに利用が進んでいる。
LPS(リポポリサッカライド)は、マクロファージを活性化させることで自然免疫を高め、細菌、ウイルスの感染防御、新陳代謝を調節する作用を持つ。血液中に注射した場合、血中免疫細胞と反応して強い炎症を引き起こすが、食品及び化粧品として摂取する上では極めて安全な素材として知られる。同社では、動物実験、ヒト試験を繰り返し実施することで、豊富な安全性データを構築している。
同社は、世界で唯一、食用植物に共生する安全なパントエア菌から独自の発酵製法によってLPSを素材化することができる。パントエア菌由来のLPSは、①平均分子量が数千~数万と比較的小さく、微量で効果を発揮する、②液体・粉体品ともに水溶性があり、あらゆる食品への配合性に優れる、③脂質と糖鎖が結合した両親媒性の分子構造をしており皮膚角質層に親和性が高い、④無味無臭で配合剤として適している─などの特長を持つ。
機能性研究では、これまでにNK細胞の活性化作用、βグルカンやペプチドグルカンなど他の免疫活性素材との相乗作用など確認され、アルツハイマー病や認知症の予防効果についても研究されている。NK細胞の活性化について、同社はBALB/cマウスに『植物発酵LPS』(LPSp)、乳酸菌死菌体(ペプチドグリカン)、ポジティブコントロールとしてインターフェロン産生を促進する合成リポ核酸をそれぞれ口腔内投与。24時間後、ひ臓を摘出しNK細胞活性をYac-1細胞に対する細胞障害性で調べた。結果、LPSpを腹腔内投与したマウスのNK細胞は、Yac-1細胞に対する障害性が顕著に増加し、ペプチドグリカン群も微量の細胞障害活性が見られた。
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