自然免疫応用技研株式会社

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かげ

─2023年12月20日 健康産業新聞 第1778号─

皮膚炎症改善などのエビデンスあり、ペットサプリの採用増える
自然免疫応用技研

自然免疫応用技研㈱(香川県高松市)は、LPS(リポポリサッカライド)の研究開発および販売を行う。LPSは、小麦、イネ、リンゴなどに共生するパントエア菌から抽出したリポ多糖の一種で同社の独自原料。『免疫ビタミン®』としてサプリメントはじめ、飲料、化粧品に幅広く活用されている。LPSは、マクロファージを活性化することで免疫賦活作用はじめ様々な機能性が報告されている。

物性特徴は、①他の免疫賦活素材と比較して微量で効果を発揮する②食品用は粉末で水溶性のため、様々な食品への配合が可能③無味無臭で配合剤として適している、④脂質と糖鎖が結合した両親媒性の分子構造をしており、化粧品用では、皮膚角質層に親和性が高いなど。これらの特徴からヒト向けサプリメント同様、ペットにも免疫賦活効果が期待できる。近年少しずつ採用が増えているという。

機能性研究では、皮膚炎症改善効果などのエビデンスを蓄積。アトピー性皮膚疾患を発症している153頭のイヌにLPSpサプリメントを摂取させたオープン試験では、1~2カ月後に58.8%の改善効果が認められ副作用は見られなかった。また、性別毎に見るとオス69.1%、メス50.6%とオスの改善率が高く、犬種別では、シーズー、トイプードルの改善率は4割であるのに対し、チワワは約8割が改善した。

「皮膚粘膜に対する免疫調整作用」では、ダニ抗原を感作させたマウスへLPSを経口摂取させたところ、アトピー症状の緩和、血中IgE量、ペリオスチン、TARCの低下を確認した。このことからLPSは、アトピー性皮膚炎の抑制に関与している可能性が示唆された。

安全性について、LPSは直接血管内に注入されると、血中免疫細胞と反応し炎症を起こすが、経皮・経口で摂取する場合に炎症を起こすことはない。自然免疫応用技研では、動物実験、臨床試験を繰り返し、安全性データも蓄積。既に米国FDAが管轄するGRAS認証を取得し、昨年6月にはダイエタリーサプリメントの栄養成分NDIの承認を受けている。

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